俊水舘道場

俊水舘道場は、礼儀正しく、たくましい子どもを育てます。

「剣道とは、稽古を続けることによって、心身を鍛練し、人間形成を目指す“武道”である」

門下生・卒業生の声

門下生の声:谷口 月姫夏さん(小学2年生)

『新型コロナウイルスで変わった私たちの生活』

第37回茨城県剣道少年団研修会(2020年度)
《剣道体験・実践発表会》
佳作作品   2021年1月23日 茨城県の茨城県内FMラジオにて放送

門下生の声:谷口 小姫菜さん(小学5年生)

『大将の役割』

4才から剣道を始めて、今年で7年が経ちました。
今年私は五年生で、初めて高学年チームの大将になることができました。

憧れの大将。

昨年の高学年チームは、私以外の四人みんなが六年生の先輩でした。
次鋒の私が負けても先輩方が取り返してくれる!
だから、私は強気で、絶対に大将までつなぐんだ!という気持ちで戦うことができました。

私の中での「大将」は、「絶対的な存在」。
チームを引っ張り、勝負を決める時はしっかりと決めてくる、とてつもなく大きな存在です。

「私が大将・・・!」

最初は「務まるのかな?」と不安でしたが、低学年のチームで大将を務めたことあったので、高学年チームの大将も自信を持って強気で戦える!と思っていました。

しかし、今年の日本武道館での全国大会では、チームのメンバーが大将の私までまわしてくれたにもかかわらず二本負けしてしまい、結果チームは敗けててしまいました。

「自分のせいでチームが負けたんだ・・・」
という思いが心の中でひびきつづきました。
悔しくて、なさけなくて、その思いを館長に提出する「剣道ノート」に書きつづりました。

「チームの役に立つ大将になりたいです!」
と大きな文字で書きました。

数日後、先生から返していただいたノートにはこう書いてありました。

「試合は勝つことも負けることもあります。でも『次こそは!』と思って稽古によりいっそう力が入るのであれば、敗けたことは大事です。敗けてくよくよしなくていいんですよ。敗けたら『次こそ!』という気持ちで前を向けばいい。さらに気合を入れて『次』にそなえればそれでいい。」

私は、下を向かずに前を向き、『次こそは、チームを勝たせることのできる大将になれるよう、せいいっぱい努力しよう!』そう思いました。

私の中で、「大将」とは、絶対にチームを勝利に導いてくれる存在です。
これまでの先輩方は、みんなそんな存在でした。
特に昨年大将だった石橋先輩は目標です。
石橋先輩は大将になってからはほとんどの試合で勝ち、個人でも県でも上位に入賞するくらいに活躍する強い先輩でした。
しかし、よくよく振り返れば、石橋先輩だって負けることはありました。
でも、石橋先輩が「大将」というだけで、チームが盛り上がり、他の先輩方も全ての力を出し切って、「大将につなげるんだ!」という気持ちで戦えていたような気がします。そして、それでもチームが負けてしまった時には、当然悔しい気持ちにはなりましたが、「次こそは!」とチームみんながひとつになって前を向ける気持ちになれていたと思います。
私はそんな石橋先輩のような「大将」になりたいです。

 勝つことが「大将」の役割だと思います。
でもそれだけではなく、前向きな気持ちで仲間を引っ張り、チーム全員で「勝とう!」という気持ちを作ることも「大将」として大事な役割だと、今は思っています。

私も歴代の先輩たちのように、チーム全体が「絶対に大将につなげるんだ!」という強い気持ちで戦えるような、「大将」になれるよう、道場の仲間たちと頑張りたいです! 
 

 2016年7月25日、全国大会の前日に、大好きだった祖父が亡くなりました。
ガンで入院していましたが、私が全国大会で活躍することをとても楽しみにしていましたので、本当に突然のことでした。

「大好きだったじいじ。
 今年の全国大会では勝つことができなかったけど、来年こそは、天国でじいじが自慢できるよう絶対活躍するので、いつまでも見守っていて下さい!」

第33回茨城県剣道少年団研修会(2016年度)
《剣道体験・実践発表会》
最優秀賞作品  


第39回日本剣道少年団研修会 関東地区大会(2016年度)
敢闘賞
作品  

門下生の声:吉田 陽乃さん(小学2年生)

『はじめてのしあい』

 わたしは、きょ年の三月にけんどうをはじめました。
  ならいはじめたときは、ぼうぐをつけないですり足のれんしゅうをしたり、すぶりのれんしゅうをしたり、みんなでなわとびをしました。
 それからしばらくして、めんをつけて、Bコースのみんなとれんしゅうをはじめました。
 ふゆには、かんげいこをしました。あさ早くおきてそとに出ると、まだくらかったです。
 どう場につくと、先生が火をたいてみんなをまってました。すこしあたたまったけどれんしゅうをはじめるのにくつしたをぬいではだしになると、足がかたまったようにつめたくて、いたくて、ないてしまいました。
 でも、かんげいこをがんばったからほかのれんしゅうでは、なかないでけいこができました。
 7月にはじめてしあいに出ました。そのしあいに出るメンバーを先生がはっぴょうしたとき、ともだちの名前もよばれたから、いっしょにがんばろうと思いました。
 しあいの日になって、しあい場に行く車の中でちゃんとしあいができるか、しあいのあい手はどんな子だろうとか、だんだんとしあいがこわくなってきました。
 しあい場につくと、かぞえきれないほどの人がいました。たくさんの人がいすぎて、じ分がいつしあいをするのかわかりませんでした。
 でも、おかあさんがいっしょにまっていてくれたから、まちがえずにできました。
 じ分のしあいのじゅんばんがきて、どう場でれんしゅうしてきたはじまりのれいや、三ぽ歩いてそんきょをするれいぎさほうは、ちゃんとできました。わたしは一本とりたいと思って大きなこえを出して、力いっぱいうっていきました。
 でも、あいてから一本をとることができませんでした。あたったのもあったけど、なかなかはたを上げてくれません。
 れんしゅうで、こえを出したり、手をのばしたり、ふみこみをするように先生に言われました。
 しあいでも、先生に教えてもらったとおりにうたないとはたはあがらないと思いました。
 しあいは、れんしゅうとちがってとてもむずかしいです。
 どう場の先ぱいたちは、たくさんしあいに出て、かったりしているのがすごいと思いました。
 どう場で、あたらしく入ってきたなかまがいます。わたしはその子たちより、一つ先ぱいになりました。先ぱいとして、知っていることはやさしく教えてあげたいと思います。
 けいこでは、いまいる先ぱいのいいところをまねをして、こうはいたちにまねをしてもらえるようになりたいです。
 これからもしあいに出て、あいてから一本とれるように、れんしゅうで先生の話を聞いて休まずがんばりたいです。

第32回茨城県剣道少年団研修会(2015年度)
《剣道体験・実践発表会》
出展作品  

門下生の声:手嶋 紀南さん(小学4年生)

『剣道とのであい』

 私は剣道を始めて、ちょうど1年がたちます。

 最初は、一人で面がつけられなかったけど、今は一人で面がつけられるようになりました。
 
試合にも、少しづつ出させてもらい、すこしづつ勝てるようになりました。初めて勝った時は、とてもうれしかったです。合宿や遠征があったりする時も、手伝ってもらうところも少しあるけど、たいたいは自分でしたくできるようになりました。
 私のお兄ちゃんはずっと前から剣道をやっていたので、私は1年前までお兄ちゃんや周りのひとたちからも
「剣道やらないの?」
とたくさん言われたけど、私はやりたいとは少しも思いませんでした。夏は暑くて、冬はゆかがつめたくて、一度も剣道をやろうとは思ったことはありませんでした。私が剣道を始めたきっかけは、友達が剣道を始めると言ったので、友達がやるならちょっとやってみようかなと思い、剣道を始めました。でもやってみると最初は、面がつけられなかったり、胴の後ろのひもがむすべなかったりしてとても大変でした。でも、そのうちにだんだん剣道が楽しくなってきました。試合にださせてもらうと最初はあまり勝つことができなかったけど、今では勝つ時もあって、負けてしまうととてもくやしくて、もっと強くなりたいと思うようになりました。
 でも、冬にインフルエンザになってしまいました。その時、私はかぜやインフルエンザになったら、どんなにけいこに行きたくても、他のみんなにうつってしまうので、体調はくずさないようしないといけないんだなと思いました。そのためには、ちゃんと手洗いをしたり、ちゃんとすいみんをとるなどのことが大事だなと思いました。
 剣道を始めてかわったことは、けいこの日は家に帰ると、9時半くらいなので、なるの10時を過ぎてしまいます。ねるのがおそくなると、次の日の朝起きるのが大変です。だから、少しでも早くねられるように、帰ってきたらすぐに防具を出して、お風呂に入って、歯みがきをしてねます。土日もけいこや試合で学校の宿題をやる時間が少ない時でも工夫して短い時間でも宿題を終わらせることができます。
 私はなぜ剣道を続けられたのかふしぎに思います。でも週に3回やっていると、けいこをやるのがあたりまえになってきて、これまでの1年ずっと続けてくることができました。
 いつも指どうしてくれる先生方や、応えんしてくれるお母さん達に感しゃして、これからもがんばりたいです。


第32回茨城県剣道少年団研修会(2015年度)
《剣道体験・実践発表会》
出展作品 

門下生の声:谷口 小姫菜さん(小学4年生)

『稽古の中にある大切なもの』

剣道をはじめて6年。
今年私は、小学4年生で初めて、日本武道館での「全日本道場連盟全国大会」に、選手として出場させていただけることになった。

6年間、私はこの夢の舞台に立つことを目標に稽古を頑張ってきた。

しかし、レギュラーに選んでもらえたものの、ある時突然試合で勝てなくなった。
次の試合も、その次の試合も、その次の試合も・・・勝てない試合が続いた。

「なぜ勝つことができないのだろう。」

「技を打つ時に姿勢が崩れているから、そこを直した方が良い。」と仲間に言われた。

でも、身体が大きくて、力の強い高学年との試合では、力で押しくずされたり、技を決めた後に押し飛ばされたりすることがあり、姿勢が崩れないようにすることが難しかった。

「やっぱり身体が大きくて力が強くないと勝てないのかな・・・。」そんなことを思うようになった。

でも、「それもそうかもしれないけど、もっと大切なことを見失っていないかな。」というもうひとりの自分もいた。

「じゃあ、大切なことって何かな。」

毎日探しながら稽古を続けた。 だけど、なかなか見つけられない。

なので、最初は仲間に言われた「技を打つ時に姿勢が崩れる」ということを直すことに取り組んだ。

稽古だけではなく、家でも特訓をすることにした。

家で特訓をしていると、近所の同級生たちが集まってきてみられることもあった。
みられることが恥ずかしくてドキドキしながら素振りをした。
でも、「強くなるため。強くなるため。」「特訓を続ければ、一皮むけた自分になれるんだ。」と心の中で言いきかせて竹刀を振った。

そうしているうちに、だんだんと「強気」や「やる気」が芽生えてきた。
だんだんと心の中が「自分は強い・・・自分は強い!」という気持ちでいっぱいになって、恥ずかしさのドキドキが、「やる気」「強気」のわくわくドキドキに変わっていった。

これを毎日かかさず続けることにした。

「続ける」ということが大事だと思った。
苦手なことでも、たとえ一日10回でも、「続ける」ことで心が強くなる。
私はこれまで剣道を続けてきた6年間で、そう先生に教えてもらってきた。

「続けることで、一日、一日、うす皮一枚ずつ成長できる。」

そう信じて特訓を続けた。

そうしているうちに、道場の稽古では先生や仲間にほめられることが多くなった。
自分では実感がなかったけど、ちゃんと成長できているのだなと、またやる気が出てきた。
「自分は強くなっている。」と思えて、わくわくドキドキした。

そして、試合でも、少しずつ勝てるようになってきた。特訓の成果がでてきたと思えた。

これを続ければ、力や身体の大きさなんか関係なく、4年生の私でも、6年生にも負けないくらい強くなれる、と思えるようになってきた。

私は「目標」を持って、毎日「続ける」ことに助けられた。
そうすることで芽生えた「自分は強い!」という気持ちに助けられた。

そして、大切なことは、これまで続けてきた6年間の稽古の中に、ちゃんとあったのだということに気がついた。

6年間、稽古を続けてきた自分自身に感謝したいと思った。
そして、そんな私に毎日ご指導してくれた、館長、先生達に感謝し、一緒に稽古で汗を流してきた仲間たちに、改めて感謝したいと思った。

これからも、過去の自分に感謝を忘れず、未来の自分のために強くなれるよう、剣道を続けていきたい。

そして、いつか、日本武道館で「日本一」になることが、これからの私の「目標」だ!

門下生の声:金井 俊水さん(中学3年生)

『あこがれの日本武道館』

私は剣道を始めて9年が経ちました。
私は今、道場の最上級生として練習を頑張っています。

今年、私は全日本剣道道場連盟が主催する第50回記念全国道場少年剣道大会の個人戦の部に出場させて頂きました。
今回全国大会に俊水舘道場から出場できたのは小学団体1チームだけで、中学団体は予選敗退、全国の舞台を逃してしまいました。
私は、日本武道館での全国大会を応援に行ったことはありますが、自分自身は出場した事はありませんでした。ですからこの大会に出場できると先生から聞いたときは嬉しくて、その翌日からの中学校での部活の稽古が、いつも以上に気合が入るようになりました。
辛い部活の練習も、「日本武道館で絶対勝つ。」という気持ちで取り組んだ時間が短く、楽しく感じるようになっていました。

ついに大会当日になりました。
私は、アップの時から気合をしっかり出せるように、日本武道館に向かう道中から気持ちづくりをして行きました。
日本武道館に着くと、たくさんの人がいてメインアリーナも早い時間なのにたくさんの選手がアップしていました。
私の他に出場する道場の同級生三人の仲間達と一緒に、他の選手に負けないクライン気合でアップしました。
あまり広い場所は確保できなかったけれど、四人で協力してアップができたのは良い思い出となりました。

私の初戦は63試合目。
私はこんなにも初戦が遅い経験したことがなくて、全国大会はすごい人数が参加していることを改めて実感させれれました。

試合が近くなってメインアリーナに降りると予想したよりも遥かに人数が多く、私の緊張は高まる一方でした。

「初戦は絶対に勝ってやる。」

という気持ちで臨みましたが、

相手が欠場のため不戦勝でした。

とても気合の抜ける思いでした(笑)


二試合目は、シードで上がってきた三重県の選手でした。
私よりも動きがすばやく、西日本の攻め続ける剣道に、私は出小手と相面を取られてしまいました。
しかし、一本小手抜き面を返せたのはとても嬉しかったです。

今思うと三重県の選手に勝てた気もします。
なぜなら、剣道は気持ちで勝負がついてしまうからです。


私は今後、道場の稽古で試合で負けない気持ちをつくりあげていくと共に、全国大会で通用するような技を身に付けていきたいです。


この9年間剣道を通じて学んだ事は、たくさんありました。

返事や挨拶をしっかりすることや、道場内でのチームワークを更に高めることなど身に付いたと実感しています。

そして、全国大会では、たくさんの課題を見つけることができました。

道場を卒業するまであと半年ですが、更に自分自信が強くなれるように、
そして道場全体が強くなれるように、自分のできることを精一杯頑張りたいです。

そして、高校生になっても剣道を続けていきたいと思っています!!

 第32回茨城県剣道少年団研修会(2015年度)
《剣道体験・実践発表会》
出展作品  

門下生の声:谷口 小姫菜さん(小学3年生)

『自分との約束』

わたしは4才のころから毎日剣道の稽古をしています。
剣道を始めてから今年で5年が経ちました。

初めはわけもわからず始めた剣道でしたが、今では毎日の剣道の稽古が楽しくて大好きです。
剣道を始めた時はまだ4才でしたが、私は館長や家族といっしょに、自分自身と約束したことを今でも覚えています。

「剣道を始めたからには途中でやめたりしない。」

俊水舘道場は中学三年生で卒業になります。
それまで途中であきらめない、投げ出したりはしないということを、自分自身と約束しました。
私はこの約束を今でも大切にして覚えています。

「自分自身との約束」とは「目標」です。
自分で立てた目標を、こつこつと努力して達成した時、その喜びがとても大きく、気持ちが良いことを、私は剣道をとおしてたくさん感じてきました。
だから、目標を立てること、それをこつこつと努力して達成することを大切にしたいと思っています。

今年の夏休みにも、私は3つ目標をたてました。

ひとつは「毎朝散歩をすること」です。
朝早く起きると健康にも良いし、その日一日が気持ち良く、すてきに過ごせるからです。
朝早く起きても朝の空気が体を起こしてくれるのでとても気持ちが良いです。
最初は「散歩」が目標でしたが、父が「秋のマラソン大会に備えて走ろう!」と言ったので、途中から朝のジョギングになりました。
父に速く走るコツを教えてもらって、嬉しい気持ちにもなれました。

ふたつ目の目標は「げんかんそうじをすること」です。
最初は、なんでも良いから母の手伝いを一つでもやろうと思っていたのですが、朝のジョギングから帰ってきて、げんかんに入った時に、げんかんがきれいだと、家族も、お客さまも気持ちが良いだろうなと思ったからです。
きれいで気持ちの良いにすると、良い神様も気持ち良くやってきてくれて、家族みんなが幸せになる、と母が教えてくれました。
昔から商売をする人は、げんかんをきれいにすることを大事にしていたとはなしてくれました。
げんかんそうじをすると、わたしもこころがすっきりした気分になります。

みっつ目は「すぶりを三百回する事」です。
私は一年生の時から、学年×百回のすぶりを毎年の夏休み・冬休み・春休みの目標にして続けています。
四年生になったら四百回、五年生になったら五百回、六年生になったら六百回と続けていくのが目標です。
今年は、3年生なので三百回毎日続けました。
その成果があって、夏休みの終わりの大会ではたくさん勝つことができました。

私は、この夏休みでは、目標をたてて、目標にとりくんだ毎日がたのしくてすてきだった気がします。

「やらされるよりも、じぶんからすすんでやった方が、気持ちが良い」
と館長がおはなししてくれたことがありましたが、私もその通りだと思います。

だから、私は、目標ということばではなく、「自分との約束」という気持ちでとりくむことにしています。

これからも自分との約束を大切にして、気持ちの良い毎日をすごせるようになりたいと思います。

門下生の声:有馬 圭祐くん(小学5年)

   
 夏の季節には、たきのような汗がひたいを流れ落ちます。
道場の床もかべも、所々が日中の暑さでむしぶろのようです。
それでもけいこが終わって面をはずしたしゅん間はたまらなく気持ち良いものです。
冬の寒い道場はこれよりきびしいものがあります。
もちろん素足ですし、はだ着もたった1枚だけで身体の中から凍りつくように固まります。吐く息も真っ白になりますから、小手を受けると悲鳴をあげるほど痛くてたまりません。
あったまる方法はただ一つしかありません。それは「真剣にけいこ」をして、心の中から熱くするしかありません。      
 おおぜいの先ぱいたちのかけ声で、ゆるんでいたぼくの気持は引きしまり無我夢中で練習にうちこみます。
けっして今のぼくでは剣道の試合に出られる力はありませんが、せいいっぱいけいこにはげみたいと思います。
四年生から始めたぼくの力では、1年生や2年生から始めた友達の方が実力はずっと上です。
けいこでは「ひき胴」を今は練習しています。
あとは、「面体当たりひき面・ひき小手」が少し上手になりたいと思います。
でも、友達に勝ちたいと思うよりも、まず今日の自分よりも明日の自分が成長していたいという気持ちが大切だということに気づき、最近では、昨日より何か一つでも上手になっているように心がけています。
道場に送り迎えをしてくれるお母さんにも、毎日の出来事や今日あった練習の内容を話すようにしています。車の中で「うんうん」とぼくの話を聞きながら「昨日より上手になった?」と最後に確認してきます。
     
そして「誰よりも上手になりたいと思うより、自分がどうなりたいかをイメージしてけいこすれば一歩ずつでも強くなれるよ。」と言ってくれます。
初めの頃はお母さんの言っていたことが良くわかりませんでしたが、稽古の終わりに先生からの話を聞いていて、最近になってその意味がわかりました。
「まず自分に勝つこと、どんなに技をみがいても気持ちが強くなっていかなければ成長しない。」と言われた先生の言葉が強く心に残ったからです。
たしかに初めの頃は剣道にかようことがとてもつらく嫌でしたが、二つ年上のお姉ちゃんと続けることで、今はとても楽しみであり、けいこに行くことは僕の生活の一部になっています。      

やり続けること。      
人のせいにしないこと。      
いつも前向きでいること。      
最後までぜったいあきらめないこと。
      
この一年で道場から学んだことであり、これは自分との約束でもあります。
   
第29回茨城県剣道少年団研修会(2012年度)
《剣道体験・実践発表会》
佳作作品