第37回茨城県剣道少年団研修会(2020年度)
《剣道体験・実践発表会》
佳作作品 2021年1月23日 茨城県の茨城県内FMラジオにて放送
俊水舘道場は、礼儀正しく、たくましい子どもを育てます。
夏の季節には、たきのような汗がひたいを流れ落ちます。
道場の床もかべも、所々が日中の暑さでむしぶろのようです。
それでもけいこが終わって面をはずしたしゅん間はたまらなく気持ち良いものです。
冬の寒い道場はこれよりきびしいものがあります。
もちろん素足ですし、はだ着もたった1枚だけで身体の中から凍りつくように固まります。吐く息も真っ白になりますから、小手を受けると悲鳴をあげるほど痛くてたまりません。
あったまる方法はただ一つしかありません。それは「真剣にけいこ」をして、心の中から熱くするしかありません。
おおぜいの先ぱいたちのかけ声で、ゆるんでいたぼくの気持は引きしまり無我夢中で練習にうちこみます。
けっして今のぼくでは剣道の試合に出られる力はありませんが、せいいっぱいけいこにはげみたいと思います。
四年生から始めたぼくの力では、1年生や2年生から始めた友達の方が実力はずっと上です。
けいこでは「ひき胴」を今は練習しています。
あとは、「面体当たりひき面・ひき小手」が少し上手になりたいと思います。
でも、友達に勝ちたいと思うよりも、まず今日の自分よりも明日の自分が成長していたいという気持ちが大切だということに気づき、最近では、昨日より何か一つでも上手になっているように心がけています。
道場に送り迎えをしてくれるお母さんにも、毎日の出来事や今日あった練習の内容を話すようにしています。車の中で「うんうん」とぼくの話を聞きながら「昨日より上手になった?」と最後に確認してきます。
そして「誰よりも上手になりたいと思うより、自分がどうなりたいかをイメージしてけいこすれば一歩ずつでも強くなれるよ。」と言ってくれます。
初めの頃はお母さんの言っていたことが良くわかりませんでしたが、稽古の終わりに先生からの話を聞いていて、最近になってその意味がわかりました。
「まず自分に勝つこと、どんなに技をみがいても気持ちが強くなっていかなければ成長しない。」と言われた先生の言葉が強く心に残ったからです。
たしかに初めの頃は剣道にかようことがとてもつらく嫌でしたが、二つ年上のお姉ちゃんと続けることで、今はとても楽しみであり、けいこに行くことは僕の生活の一部になっています。
やり続けること。
人のせいにしないこと。
いつも前向きでいること。
最後までぜったいあきらめないこと。
この一年で道場から学んだことであり、これは自分との約束でもあります。
第29回茨城県剣道少年団研修会(2012年度)
《剣道体験・実践発表会》
佳作作品